夢とは眠っている間に現実と同じように感じている現象で、今のところ情報や記憶の整理であったり願望の現れ等と言われています。
夢を毎日見る人、ほとんど見ない人とその頻度は様々かと思いますが、中には同じ夢を何度も見たことがあるという話もよく耳にします。
また、いい夢を見たときに目が覚めてしまって、「続きが見たい」ということがありますよね。
これには、同じ夢を見る方法と関係があり、仕組みや方法を知ることで可能性が高まります。
なぜ同じ夢を見るのか、どのような仕組みがあるのか、また同じ夢を見たいときの方法等をまとめます。
もくじ
同じ夢を何度も見る理由
何度も同じ夢を見るというのは、何かとても意味深な気がしますよね。
仕組みやどのようなパターンが多いのか等、理由に迫ります。
・仕組みや暗示しているものは
目が覚めた時に「また、あの夢だった」と思うことが多々あるのには、何らかのメッセージが含まれているという考えが有力です。
自分自身が気付いていない潜在的な深層心理が夢となって表われるということなのですが、これは心理学的にも説明のつく、よくある現象なのだそうです。
そのパターンをいくつか紹介します。
1.願望の現れ
自分自身、自覚のない強い想いが繰り返し夢となって現れる場合があります。
内容は不安やストレス、叶えることが難しい夢であったりと人それぞれです。
しかし、その想いがそのまま夢として現れることは少く、大抵は意味不明で終わってしまうのだそうです。
よくよく思い出し、キーワードやポイントとなるものを見つけて、自分と向き合ってみると糸口が見つかるかもしれません。
2.思春期
思春期に同じ夢を見ることが多いということは、研究結果から解明されています。
子どもから大人へと切り替わる思春期には、物事に対しいろいろと見えること感じることが増え、悩みやストレスを抱えることも多くなります。
その感情を自分で処理できず、心の中で溜め込んだり葛藤していることが繰り返し夢となって現れるのです。
また、自分がいったい何に悩んでいるのか分からないこともあり、見る夢が抽象的になりがちです。
3.子どもの頃のトラウマ
子どもの頃によく見た夢を大人になってからも見る場合は、その時のトラウマが原因の可能性が高いです。
大人になるにつれ繰り返し同じ夢を見ることは自然と減るものですが、小さい頃に抱えた願望や心の傷が潜在的に残っていることがあります。
それがふとした時に現れることがあり、もしかすると今抱えている悩みやストレスと連動しての現象かもしれません。
4.感情の整理
強い願いや野心を持っている時に、その現れとして同じ夢を何度も見ることがあります。
感情が激しく喜怒哀楽の大きい人に多いのですが、繊細でストレスを溜めやすいことから気持ちを安定させる為に、夢の中で感情の整理をしているのではないかと考えられています。
また、野心が大きい人は一つのことに執着する傾向があることから、繰り返し同じ夢を見てしまうことがあります。
・同じことを繰り返す夢は?
同じシチュエーションを繰り返し見る夢のことを「反復夢」といいます。
その内容は、強い思いや感情であったり、実際の出来事の場合が多く典型的な例として「フラッシュバック」があります。
フラッシュバックとは、強いトラウマが後になって突然、鮮明に思い出されたり、夢に見る現象です。
夢で何度も思い出されることによって、その時に封じていた感情を受け入れようとしているのかもしれません。
他にも執着している物や感情にまつわる内容が、ポジティブにもネガティブにも夢となって何度も現れることがあります。
・何度も怖い夢を見るのは?
逃げたり危険な状況等の怖い夢を何度も見る場合「警告夢」である可能性が高いです。
仕事や人間関係、ノルマ等の精神的に負荷のかかることから逃れたいという思いや、健康状態の悪化から眠りの質が落ちていることを知らせている場合があります。
実際に過度なストレスがかかってないか、体調に変わりないか、寝るときの環境も含め見直しをすることで回避できることが多いようです。
同じ夢を何度も見る方法
今まで見た夢の中で、もう一度見たいと思った夢はありますか?
もし見たい夢を何度も見ることが出来るのであれば、すごく幸せな気分になりますよね。
その方法をいくつかご紹介します。
1.眠る前に夢の内容をイメージする
眠る前に見たい夢の内容を鮮明に具体的にイメージするというのは、簡単で有効な方法としてよく知られています。
前述した通り、そもそも夢は私達の潜在的な深層心理であることが多いので、リアルに思い描く事によって、見たい夢を見られることが出来るようになるのだそうです。
更に、睡魔が襲ってきたまさに眠る瞬間に再度、思い描く事もより効果的です。
眠い時に再度というのは、最初は特に難しいと思いますが、寝る前の習慣として意識していれば習得も可能かもしれません。
2.眠りの質を上げる
良い夢を見たい時には心身共に落ち着いた状態であることもポイントです。
寝る前にお風呂に入る、ストレッチをする等、自分がリラックスできる事を取り入れてみましょう。
また、眠る時の体勢は仰向けにすると、夢を見る確率が高くなります。
仰向けは脳が活発になっているレム睡眠になりやすく、長くて鮮明な夢を見られることが多いのだそうです。
3.外的刺激を与える
音、光、匂いといった外的な刺激も見ている夢に影響を与えます。
見たい夢に関連するものを眠るときに取り入れてみると、その夢を見やすくなるのだそうです。
香水をつける、お香を焚く、照明の色を変えることや音楽を流しながら眠る等の方法があります。
眠りの質を上げることと関係しますが、ヒーリングミュージック等の心が落ち着く音楽をかけながら眠るのもおすすめです。
4.明晰夢
自分が夢を見ていると自覚しながら見る夢のことで、夢だと気付いた時に起きないことがポイントです。
そして本人がある程度、夢のコントロールを出来るようになり、見たい夢を何度も見ることが可能となるのです。
5.夢日記
同じ夢を何度も見るには内容を思い出し、イメージトレーニングすることがキーポイントであることはお気付きかと思います。
ここで重要なのが、夢日記をつけることです。
時間が経つにつれ忘れてしまいますので、起きてすぐ覚えているうちに内容をメモしましょう。
枕元にペンとノートを準備し、朝だけでなく夜中に起きた際にも思い出せる限り詳しく書き残すようにしてください。
作業事態は簡単なことですが、起きてすぐの眠たい時に出来るようになるにはやはり慣れが必要です。
同じ夢の続きを見る方法
同じ夢の同じタイミングで目が覚めてしまい、続きが気になるという人も多いのではないでしょうか。
何度も同じ夢を見る方法として紹介しましたが「夢日記を書く」、「明晰夢を体得する」、「内容を強くイメージする」といったことが、続きを見るのにも有効です。
中には、起きてしまってもまたすぐ眠ると続きを見れた、内容を書いたメモを枕の下に入れて眠ると見れたという人もいるようです。
友達や恋人と同じ夢を見る方法
このとても不思議な現象ですが、会話のなかで「私もその夢見た!」という台詞を聞いたことがあるのも珍しくないかと思います。
アメリカでの調査結果でも、二人で同じ夢を見たという報告が数千件以上あがっているとのこと。
友達や恋人と同じ夢を見るには、やはり共通する環境や心の新密度が関係してくると考えられますので、相手の事を思いながらであったり、共に対面した出来事を思い出しながら眠るのが効果的でしょう。
友達、恋人のみならず、親子や双子、兄弟間でも同じ夢を見たという例がありますが、全く同じ夢であるかを調べるには証言だけでは難しく、話しているうちに自分の夢(の記憶)が相手の夢に寄っていってしまうこともあるようです。
また、分析心理学の生みの親であるスイスの心理学者カール・グスタフ・ユングが提唱するシンクロニシティ(意味のある偶然の一致)の一つとして、この共通夢があげられており、見ず知らずの他人同士で同じ夢を見ていたという例もあるのだそうです。
やはり、本人の記憶や潜在意識だけではなく、まだまだ明らかとされていないことが夢にはあるのかも知れません。
自分の見たい夢を何度も見られるようになることは日々の活力にもなりとても素晴らしいことです。
もし夢のコントロールに挑戦する場合には心身共に休めていないこともありますので、無理のない範囲で進めてみてくださいね。